Speakers

  • 水野 雄介Yusuke Mizuno

    Life is Tech! 代表

    作りたいものがある。でも、やり方が分からない。水野雄介が非常勤講師をしていた頃、高校生たちから聞こえる声はこのようなものばかりだった。自分で考えたアイデアを形にできるのがIT技術であるはずなのに、その方法を教えるシステムが、今の日本の教育には存在しない。子どもひとりひとりが持つ可能性を最大限伸ばせるように。そうした想いを胸に、彼は Life is Tech!を立ち上げた。最先端のIT技術を学ぶテクノロジーキャンプを開くと、いろんな子どもたちが集まり、楽しみながら自信をつけていく。その様子を見るたびに、日本の教育を変えようという彼の想いは強まる。
    高校球児は全国で16万人存在する。10年後に20万人の中高生がデジタルでものづくりをする社会を。それが、水野雄介の夢である。

    慶應義塾大学理工学研究科卒業。大学院在学中により開成高等学校にて非常勤講師を勤め、卒業後、人材系コンサルティング会社に入社。教育変革を掲げ、退社後28歳の若さにてライフイズテック株式会社を設立。「Life is Tech!」と呼ばれる、中学生と高校生向けの「ITキャンプ(短期間のプログラミング講座)」を開催している。

  • 日置駿Shun Hioki

    ヴァイオリニスト

    日置駿ほど、音楽の可能性を信じている人間はいないだろう。3歳からヴァイオリンを始め世界で音楽を演奏するにつれ、音楽がどれほど人のこころに影響を与えるかを目の当たりにしてきた。一方で、音楽を本当に必要とする人たちではなく、一部の人たちに提供されるクラシック音楽の現状に、彼は疑問をもった。
    音楽の無い所、必要とされる所に音楽を届けたい。
    毎日の生活に彩りを与える力を持つ音楽。彼はその音楽の力を、音楽の感動を知らない人たちへ届けることを使命に、オーケストラ団体MOTIFを立ち上げる。
    私たちが音楽を届けることで、子どもたちに、まだ見ぬ新しい世界に夢を持って欲しい。
    より多くの人と音楽の限りない感動を共有できることを願って、彼は活動を続けている。

    慶應義塾大学法学部法律学科在学中。3歳よりスズキメソードでヴァイオリンを始め、渋谷重良氏に師事。2002年スズキメソードのテンチルドレンに選ばれ、ベルリンなどドイツ各地で演奏した。2012年にみなとみらいホールで行ったリサイタルでは「音楽の友」誌に「技術的にも音楽的にもとにかく素晴らしい資質をもった若者」と高く評価された。2004年より辰巳明子氏に師事し現在に至る。

  • 中村 壱太郎Kazutaro Nakamura

    歌舞伎俳優

    伝統は攻めてこそ守られる。この信念を胸に、中村壱太郎は歌舞伎を演じる。
    歌舞伎は日本文化の伝統芸能であるとともに、エンターテイメントの1つ。
    観て、聞いて、五感で楽しむもの。
    演者と観客との間に生まれる、独特の空間。
    二度と同じ舞台を経験できない、「生」の現場。
    舞台や言葉に制限がある中での、表現の自由。
    現場に「参加」することでしか得られない体験を、より多くの人と共有したい。
    生まれた時から歌舞伎と向きあい、感じてきた自分の想いを、今回はあえて言葉で示す。

    慶應義塾大学総合政策学部卒業。上方の名門・成駒屋の将来を担う歌舞伎俳優。父は歌舞伎俳優の中村翫雀、祖父は人間国宝で歌舞伎俳優の坂田藤十郎である。2007年に史上最年少の16歳で大曲『鏡獅子』を踊り,2010年3月に『曽根崎心中』のお初という大役に役柄と同じ19歳で挑んだ。現在、女形を中心に歌舞伎の舞台に精進しつつ、ラジオ・テレビ等で活動の場を広げている。平成23年度文化庁芸術祭賞新人賞受賞。

  • 中室 牧子 Makiko NakamuroMakiko Nakamuro

    教育経済学者

    どのような教育投資をおこなえば、子どもの教育効果を最大にすることができるのか。
    子どもにとって教育は重要だという考えが強い一方で、
    その効果の社会科学的な分析は、驚くほど進んでいない。
    中室牧子は、教育政策や家計の教育に対する意思決定を経済学的に分析する「教育経済学」に取り組んでいる。
    教育を「投資」と捉え、感情論ではないデータに基づいた議論によって、
    子どもの可能性を拡げることができる。
    教育経済学という考え方を世の中に浸透させ、
    ひとりひとりに教育の新しい視座を与えることが、彼女の使命である。

    慶應義塾大学総合政策学部准教授。教育を経済学的な理論と手法を用いて分析する教育経済学を専門とする。個人を対象にしたマイクロデータと呼ばれる大規模なデータを用い、教育政策や教育成果が人々のその後の人生(例えば,収入・幸福感・健康状態など)にどのような影響を与えるかについて研究している.

  • 初鹿 敏也Toshiya Hatsushika

    水墨画家・映像クリエイター

    初鹿敏也は幼い頃、字を上手く書けないことがコンプレックスだった。それは実家の母が書道家であったためである。右利きが主流の中で、彼だけ左利きということもあり、自分の字について悩みながら、どうすればまわりに褒められるのかずっと考えていたという。たどりついた彼の答えは、「書く」ではなく、「描く」だった。墨と筆を使い、一心不乱に描き上げた作品は、初めて人に認められた。水墨画を描くこと、映像をつくること自体を彼は楽しいと思った事はないという。そこに人がいなくてはいけない。どうしたら喜んでもらえるか、自分が褒めてもらえるか。相手が何を見たいのか、何を感じたいのか。大学生の現在では多方面から彼に制作依頼が止まらなくなっていた。人に求められているからこそ、彼は素直に、自分と向き合っていく。

    慶應義塾大学総合政策学部在籍中。水墨画家として活動を続けながら、アーティストブランドのPV撮影・制作、東京オリンピック招致活動、都知事選挙・衆院選挙啓発キャンペーンCM制作など、幅広く映像制作を行っている。総務省主催ネット選挙映像コンペティション総務大臣賞、ACC賞 学生部門 奨励賞など、数多くの受賞歴を持つ。

  • 伊藤公平Kohei Ito

    物理学者

    自然の偉大さを感じながら真理を解き明かしていく。サイエンスを究める楽しみはそこにあると、伊藤公平は言う。彼の専門は量子物理学。特に、量子力学を使って今までの技術では手が届かない性能をもつコンピューターやセンサーが実現できるかを探求する。不可能を可能にするための研究だ。
    「わからなかったことが、わかるようになる。」「できないことが、できるようになる。」
    ヒトの喜びの源は、この2つに集約される。不確定な事象に満ちている量子力学という世界において、彼はひとつずつ「発見」し、「発明」していく。そして、その度に自然の奥行きを実感し、また未開の地へと彼は足を進めるのだ。その軌跡を、わたしたちは追体験できるに違いない。

    慶應義塾大学理工学部教授。物理学者。量子物理学を専門とし、個々の原子で計算を行う究極のシリコンコンピュータの実現に挑んでいる。

  • 田中 嘉Yoshimi Tanaka

    インタビュアー

    聴くって何だろう。
    これまで100回を超えるインタビューをしてきた田中嘉は、深く、多くのことを聴いてきた。古き言葉に「不立文字」というものがある。人間の心底にある肝心なことこそ、言葉にはならないのかもしれない。しかし「聴く」 という営みには、言葉にならないものをひきだす力があるという。聴くとは質問することに限らない。人と人との間に生じる「余白」にこそ、その鍵がある。生来、雄弁な質ではない。しかし、他者と相対し、心地よい沈黙を尊ぶことのできる彼だからこそ、聴くことができるものがある。

    慶應義塾大学環境情報学部在学中。6歳より能を始め宝生流仕舞課程を修了。19歳でインタビューをはじめ、これまでに棋士、デザイナー、職人、芸能人など100回近いインタビューを実施し記事を発信している。清水唯一朗研究会所属。聴き方大学を開講のほか、品川女子学院総合授業や、高校、大学などでインタビュー講演を行う。2013年は半年間地球科学プロジェクトを取材しwith-earth.jpを制作。@Josh_yoshimi

  • 満永隆哉Takaya Mitsunaga

    フリースタイルバスケットボールパフォーマー

    自分が持っている技術は海外で通じるのだろうか。満永隆哉は単身ニューヨークへと渡り、あらゆる路の行きかう人々に向けてパフォーマンスを行った。今は或る群集でしかない目の前の人々を、どうしたらバスケットボール一つで観客に変えることができるか。その足を止めさせる為に、観たいと欲するものへの嗅覚は鋭くなっていく。そうして、生活費を賄う地点から表現を今一度眺めてみると、気づかされることは多かった。自らの表現を試すという目的が満たされるのと同時に、それぞれの街の文化、パフォーマーという存在など、当時の生活を包摂していたものが見えてくる。口開く彼によって、ボールと身体の行き先に惹きつけられ観客と化した私たちを、次はどこに誘ってくれるのだろう。

    慶應義塾大学経済学部在学中。フリースタイルバスケットボールパフォーマーとして渡米し、 ニューヨークを中心にストリート・クラブ・TV・プロバスケットボールリーグなどでパフォーマンスを行う。 帰国後はストリート系コンテンツの映像クリエイター・分野横断型ステージの演出家としても活動中。

  • 福井一玄Kazuharu Fukui

    スマートフォンアプリクリエイター

    15歳、あどけなさの残る彼の顔は自信と意欲に満ち溢れていた。一人暮らしのお年寄りに誰かとのつながりを作りたい。アプリ開発のきっかけは自らの原体験にあり、中高生向けのプログラミング教室“Life is Tech!”での活動を通じ、念願のリリースにまでたどり着く。ただ、福井一玄の歩みは止まらない。「人は一人では生きられない。人の役に立つことをしなさい」父からもらった優しい言葉は、これからも彼を強く支えていく。身近な事から始めたほんの小さな一歩が世界中へ広がっていくこと、彼自身がそれを示し続けていくに違いない。

    慶應義塾中等部在学。2年次に電車の広告でアプリ開発を知り、スマートフォンアプリ「お薬のじかん」はアプリ甲子園2013で3位入賞を飾る。人とのつながりの大切さを日々実感し、今年の10月にリリース。NHKや日本テレビでも取り上げられている。

  • 川鍋一朗Ichiro Kawanabe

    日本交通株式会社 代表取締役社長

    人を乗せ、人を運ぶ。
    時代が変わり、乗る物が変われど、この需要はなくならない。
    川鍋一朗は、全国有数のタクシー会社を束ねながらも、常に未来を見据えている。
    お客様を運ぶ、その短い時間の間に、どれだけ最高の経験を提供できるか。
    乗る場所も違えば、降りる場所も違う。
    乗る人も違えば、運転する人も違う。
    タクシーは究極的な一期一会の舞台であり、その一瞬の出会いに、全力を込めたい。
    彼のビジョンを、ぜひ共有してほしい。

    慶應義塾大学経済学部卒業。マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク・ジャパンを経て、日本交通㈱に入社。ハイヤー・タクシー業に特化する事業再編を実行し、2005年代表取締役社長に就任。高品質のサービスにこだわり、『黒タク』導入など改革を進め、日本交通グループとして国内最大手のハイヤー・タクシー会社を牽引している。

  • 高橋愛海Manami Takahashi

    ライフセーバー

    ゴールの先に救う命がある。ライフセービングという競技をご存知だろうか。オーストラリア発祥のその競技は、海における救命活動、その訓練・技術をスポーツにまで昇華させたもので、海外ではプロも存在する。高橋愛海、高校3年生。ライフセービングに携わりはや12年。昨年は、U-19日本代表にも選出された。死と隣り合わせの競技と向き合ってきたからこそ、彼女が語る命の重みはとても高校生のそれとは思えない。一生忘れられないと話す、目の前で起きた水難事故。世界大会に出て目の当たりにした、日本と海外の意識の差。二度と目の前で命を落とす子どもを見たくないという願いを胸に、今日も彼女はトレーニングに励む。

    湘南藤沢高等部在学中。特定非営利活動法人 西浜サーフライフセービングクラブ所属。小学2年生のとき参加したライフセービングのジュニアプログラムで、海で活動することの楽しさを知る。高校1年生でライフセービング日本強化指定選手に選出、高校2年生で全日本選手権3位に入賞し、U19日本代表に選出された。昨年11月、オーストラリアで行われた世界大会U19枠で、2種目で3位という成績をおさめた。

  • 田村 全Zen Tamura

    幼稚舎で長年おこなっている英国オックスフォードにあるドラゴンスクールとの交換留学プログラムに参加。異国での体験は小学生の心にどのように映ったのであろうか。

    慶應義塾幼稚舎在学中。

  • フェゼック カルバンCalvin Fetzek

    高校生

    フェゼック・カルバンは、自意識を揺さぶられ続けてきた。「君、外国人?」と、その表面上の問いかけを何度も変えながら、周りと違うことを強調されるからだ。いつしか他人と違う自分自身で居る重圧を、息を殺して目立たなくすることで担おうと必死になった。しかし、それもまた同じ疲労でしかない。いったい居場所はどこだ?やがて彼は、人との違いにこだわる必要のない、新たに自分らしさがつくり出す変化を知る。体格が活かされる場面がある。ともすれば、特別目に見えないことによって価値がある。そこでは目立つ・目立たないという鈍感な問いに意味はない。同化するべきでもなく、ないものを求めるでもない。在るものに落ち着き、そこに彼自身を新たに見出している。

    慶應義塾高等学校在学中。1997年7月23日生まれ16歳。日本で生まれ育った、日本人とアメリカ人のハーフ。アメリカンフットボール部に所属している。

  • 遠山正道Masamichi Toyama

    株式会社スマイルズ 代表取締役社長

    現在、食べるスープの専門店「Soup Stock Tokyo(スープ ストック トーキョー)」のほか、2006年よりネクタイの専門ブランド「giraffe(ジラフ)」、2009年には新しいリサイクルショップ「PASS THE BATON(パス ザ バトン)」、2012年からはファッションブランド「my panda(マイ パンダ)」を展開。「生活価値の拡充」を企業理念に掲げ、既成概念や業界の枠にとらわれず、現代の新しい生活の在り方を提案している。

    慶應義塾大学商学部卒業。85年三菱商事株式会社入社。97年日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社出向を経て、99年「Soup Stock Tokyo」第1号店をお台場ヴィーナスフォートにオープン。2000年三菱商事初の社内ベンチャー企業、株式会社スマイルズを設立、代表取締役社長に就任。2008年MBOによりスマイルズの株式100%を取得。

  • 一青窈Yo Hitoto

    歌手

    言葉がわからなければ、心で、身体で、感じてほしい。
    一青窈が歌をうたう理由はシンプルだ。
    相手の心を動かしたい。なぜなら、心は動かないと、気付けないから。
    自分が今、何を感じているのか。それをちゃんと見てあげることが大事だと、彼女は言う。
    父と離れ、泣きたいきもちを抑えていた幼き頃、彼女の心を代弁してくれたのは歌だった。
    歌い手となった今、自分の心に気付いた瞬間を想いながら、彼女はうたう。
    たとえ彼女を知らず、言葉が違っても、聴いてくれる人の心が動くことを願って。

    慶應義塾大学環境情報学部卒業。東京都出身。台湾人の父と日本人の母の間に生まれる。在学中から、病院や養護施設などでライブ活動を行う。2002年、シングル「もらい泣き」でデビュー。日本レコード大賞最優秀新人賞などを受賞。その後も数々のヒット曲を発表する。また、映画「珈琲時光」・音楽劇「箱の中の女」で主演をつとめるほか、2013年に初の詩集を発売し、活動の幅を広げている。